ターゲットは内閉鎖筋と腸腰部構成筋群との反射弓整合です。
変形性股関節症は進行性の疾患で、3ステージに分類されます。
初期段階はファーストステージ、中期段階はセカンドステージ、そして最終段階がエンドステージです。基本的には股関節の軟骨が1ミリ程度になると、エンドステージです。
この症状の骨代謝は、必要以上の骨量の増加です。世間ではこれを反対に考えている人が多く、カルシウム剤や牛乳などを、特別に摂取しているのをよく見かけます。
カルシウムは体全体には良いのはもちろんですが、変形性股関節症の人は、過剰に摂取すると、より一層、痛みを増加させることになります。この疾患はあくまでも骨代謝を正常にしなければなりません。
変形性股関節症の発症背景は色々論じられていますが、最もポピュラーなケースとしては1.先天性股関節脱臼からの臼蓋形成不全、そして股関節本格変形のパターンです。
もう一つのケースとしては2.臼蓋形成不全よりの股関節変形です。最初の先天性股関節脱臼よりの進行パターンは、出生時に手当すればかなり防げる可能性はありますが、この症状は大人になって顕在化することから、出生時の手当があっても、その後の生活習慣等、予後の管理が重要であり、それに大きく左右されます。
現実的に考えても、それは不可能なことでもあり、やはりファーストステージでの効果的な対処が極めて重要です。なぜならば、この症状は、発症の予測もある程度はつくし、又、発症後の予測も同様です。
どのステージであっても、ときに協調阻害よりの痛みを発してみたり、ときに炎症性の痛みを発してみたり、あるいは筋レベルでの閾値性の痛みや、腱と筋の閾値差の接近より起こる間欠性の運動阻害やそれに伴う痛みなど、それこそ様々な痛みや運動障害などを発します。しかし、その全ての源は、内閉鎖筋と腸腰部の反射弓の不全です。したがって、この疾患への改善はその整合につきます。